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小型船舶の船長には、自分だけでなく、同乗者や周りの人の安全を守る役割があります。ここでは、船舶職員及び小型船舶操縦者法に基づく7つの遵守事項を、覚えやすい3つの場面に分けて紹介します。
まずは、これだけ覚えよう
7つのルール早見表
各項目の法令上の範囲・例外は、国土交通省「遵守事項」をご確認ください。以下の「実践のポイント」は、安全のための具体例です。
動画でおさらい
船長が守る7つの遵守事項
高松海事事務所の動画でも、救命胴衣・見張り・118番などを確認できます。
再生できない場合は、YouTubeでご覧ください。
出航前|人・装備・船を確認
「いつも大丈夫」ではなく、今日の状態を確かめます。
酒酔い等で操縦しない
酒酔い、薬物の影響などにより、正常な操縦ができない状態での操縦は禁止されています。
実践のポイント操縦する日は飲酒しない。翌朝も酒が残っていないか、体調は十分かを確認し、不安があれば出航を見合わせましょう。
自分も同乗者も、救命胴衣
船長は原則として、船室の外にいる乗船者全員に、国の安全基準に適合した救命胴衣を着用させる必要があります。
- 基準・タイプ桜マークと、乗る船・航行区域に使えるタイプを確認。
- サイズ・装着体格に合うものを選び、ベルト・バックルを正しく留める。
- 全員を確認「積んである」だけでは不十分。出航前に着用を確認。
船室内などには適用除外がありますが、屋根だけのスペースは船室に当たりません。例外の条件は船や活動によって異なります。
出航前の検査をする
燃料・オイルの量、船体や機関の状態を点検し、気象・水路情報などを集め、安全に航行できるかを出航前に確認します。
- 燃料・オイル残量、漏れ、帰りに必要な分と余裕。
- 船体・機関損傷・浸水の有無、エンジンや操舵装置。
- 天気・海の様子風・波・警報、帰港までの変化。
- 航路・水域浅瀬、障害物、工事・航行の制限。
- 人数・安全装備定員、救命胴衣、必要な備品。
- 連絡の準備防水した通信手段、出航先・帰港予定の共有。
この図は確認項目の例です。船の取扱説明書や装備に応じた点検も行い、異常があれば出航しないでください。
航行中|操縦と周囲に集中
前だけでなく、横・後方・水面にも気を配ります。

止めない。釣りや会話に夢中にならず、他船の動きや人のいる場所を早めに把握しましょう。
必要な水域では、免許者が直接操縦
次の水域では、免許を受けた本人が直接操縦します。免許者が隣で見ているだけでは、自己操縦の義務を果たしたことにはなりません。
海上交通安全法の航路内航路を横断する場合も含む
法令上の一定の除外があります。また、上の図は自己操縦義務の範囲を示すもので、免許不要で船長として運航できるという意味ではありません。
遊泳者などの近くで、危険な操縦をしない
遊泳区域への不用意な進入や、泳いでいる人などの付近で航走するなど、人に危険を及ぼすおそれのある操縦は禁止されています。
実践のポイント人がいる場所へ近づかない。海水浴場の区画・ブイ・現地のルールを確認し、速度や進路を早めに調整しましょう。
常に適切な見張りをする
周囲の水域や他船の動きを十分判断できるよう、航行中は常に適切な見張りを確保します。
実践のポイント目と耳で周りを確認。スマートフォンや魚群探知機に見入ったり、釣りに集中したりして、見張りを途切れさせないでください。
GPSや自動操舵を使っていても、見張りは必要です。同乗者にも確認を手伝ってもらい、船長自身も周囲の状況を把握しましょう。
事故時|まず、人の命を守る
自分や同乗者まで危険に陥らないよう、落ち着いて対応します。

できる人で分担。場所と人数を伝えることも重要です。無理に飛び込まず、浮くものなどを使って支援します。
事故時は、人命救助に必要な手段を尽くす
乗船者が海中に転落するなどの事故が起きた場合は、人命救助に必要な手段を尽くす義務があります。
- 周囲の安全を確保落水者を見失わず、接触や巻き込みなどの二次事故を防ぐ。
- 早く助けを呼ぶ海上では118番。場所、何が起きたか、人数、船の特徴を伝える。
- 安全にできる救助救命浮環などで支援し、救助機関の指示に従う。
図は考え方の例で、順番を固定するものではありません。状況に応じて通報と救助を並行して行ってください。イラストは説明用で、船ごとの救助手順を示すものではありません。
海の事件・事故は、海上保安庁へ。
慌てずに、現在地と状況を伝えてください。
相談・練習のためにはかけないでください。
違反すると、どうなる?
遵守事項の1〜6に違反し、一定の基準に達すると、免許停止などの行政処分を受ける場合があります。再教育講習の通知が届いた場合は、通知の内容・受講期限を確認してください。
再教育講習は、免許の更新講習・失効再交付講習とは別の講習です。当事務所の受講案内と日程は、下のページをご覧ください。
再教育講習のご案内・日程このページは小型船舶操縦者の遵守事項の概要です。旅客船・遊漁船などの事業運航には、このほかにも守るべき法令・安全管理上のルールがあります。


